21世紀を十数年過ぎたいまでも、深海探査艇をもつ国はわずか6カ国。ゆえに深海で生きる生物たちの姿が写真や映像で撮られる機会は少なく、研究も十分に進んでいないのが実情だ。しかしそれでも、少しずつだがわかってきたこともある。本書では世界各国の科学者の研究成果をもとに、驚くべき深海魚の姿形を著者自身のイラストで再現しつつ、その不可思議な生態を紹介していく。
眼も口も頭も体も生き方も、すべて奇想天外!!
『超美麗イラスト図解 世界の深海魚 最驚50』
著者:北村雄一(きたむら ゆういち)
価格:1200円+税 色数:オールカラー
ジャンル:動物 刊行:2014年3月 ISBN:978-4-7973-5346-4
<著者>
北村雄一(きたむら ゆういち)
1969年、長野県生まれ。日本大学農獣医学部卒業。フリージャーナリスト兼イラストレーター。深海生物から恐竜、進化まで、幅広い分野で活躍。おもな著書に、『深海生物の謎』『ありえない! ? 生物進化論』『みんなが知りたい化石の疑問50』(サイエンス・アイ新書)、『ふしぎな深海魚図鑑―世界でいちばん深い海』『ふしぎな深海魚図鑑―太平洋をわたってみよう』『ふしぎな深海魚図鑑―海の底までもぐってみよう』(汐文社)、『深海魚摩訶ふしぎ図鑑 改訂新版』(保育社)、『深海生物ファイル』(ネコ・パブリッシング)、『深海生物のひみつ』(PHP研究所)、『ダーウィン『種の起源』を読む』(化学同人)、監修本に『よみがえる恐竜・大百科』『EVOLUTION ~生命の進化史~』(弊社)などがある。
>>著書/監修書一覧
<目次>
ムネエソ科~光の適応をすべて見れる~
ムネエソ -多角形をした光るコイン-
テンガンムネエソ -銀色の戦斧-
ナガムネエソ -黄色い色眼鏡-
ワニトカゲギス科~色覚を独自に進化させた~
ホウライエソ -失敗した脊髄で狩りを行う-
ナンヨウミツマタヤリウオ -寿命も体も縮めた雄-
フォトネクテス・マルガリータ -視界から緑を排除した-
Column なにゆえホテイエソ科はワニトカゲギス科にのみ込まれたのか?
オオクチホシエソ -赤い光の狩人-
エレンナ族のクラゲ -赤で誘う、赤を見る、赤で見る-
Column 青と眼
ヒメ類~何度も泳ぐ生活に戻った~
アオメエソ -眼が緑色に光る-
デメエソダマシ -透明な泣きぼくろで視界を広げる-
マダラヤリエソ -大物狙いの望遠眼-
ムカシヤリエソ -望遠眼がもとに戻った-
ミズウオとキバハダカ -口蓋の鋭い牙が武器-
シンカイエソ -大水深で待ち伏せる-
ボウエンギョ -立ち泳ぎの大物喰い-
アカマンボウ類~口がスライドする~
スティレフォルス -スポイトのように進化した-
オピスソプロクツス科~4つ眼と進化した~
ウィンテリア -わが名は望遠鏡-
ギガントキプリス~反射式の眼をもつ節足動物~
ギガントキプリス -パラボラな眼はコンパクト-
頭足類(イカ・タコの仲間)~初期の眼と最良の眼をもつグループ~
オウムガイ -最初期の眼をもつ-
ダイオウイカ -最長の視程を誇る-
ユウレイイカ -手をつくり直した-
マグナピンナ -腕を垂らして狩りをする-
コウモリダコ -クラゲ並みの省エネ生活-
キロテウティス科~貝殻を土台に羽ばたく~
ミューレリとマグナ -ヒレで泳ぐ半透明なタコ-
マレーイ -水晶体を失った頭足類-
スタウロテウティス -光るマリンスノーをまねた-
ヤペテラ・ヒーシ -透き通ったり赤くなったり-
チョウチンアンコウ~多様な寄生と狩りを実現した~
チョウチンアンコウ -完全な寄生への道-
ラシオグナトゥスとサウマティクティス -めくりあげた上顎が罠-
ギガンタクティスとネオケラチアス -口の外まで歯が生える-
オニアンコウ科~もっとも過剰な装飾をもつ深海魚~
オニアンコウ科 -彼女たちのヒゲはなにゆえ光るのか?-
<ページサンプル>