超高層ビルは都市部を中心に建設されていますが、それには高度な技術が必要です。建物を高くすることはもちろん、地震対策や利用者の安全確保は、そう簡単ではありません。本書では、超高層ビルを建てる理由から、設計方法、施工方法、利用者を快適にする仕掛け、安全対策、そして世界で続々と建てられている最新の超高層ビルまで、わかりやすく解説していきます。
クレーンは完成した建物からどう降ろす? どうして大きな地震がきても倒れないの?
『みんなが知りたい超高層ビルの秘密』
著者:尾島俊雄(おじま としお)・小林昌一(こばやし しょういち)・小林紳也(こばやし しんや)
価格:952円+税 色数:オールカラー
ジャンル:工学 刊行:2010年5月 ISBN:978-4-7973-4948-1
<著者>
尾島俊雄(おじま としお)
1937年、富山県生まれ。1960年、早稲田大学第一理工学部建築学科卒業。1965年、早稲田大学院理工学研究科博士課程修了。1974年、早稲田大学理工学部教授に就任。2008年より、早稲田大学名誉教授。おもな著書に『超高層ビルと未来都市』(ポプラ社)、『千メートルビルを建てる』(講談社)など。
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小林昌一(こばやし しょういち)
1936年、山梨県生まれ。1960年、早稲田大学第一理工学部建築学科卒業、同年、株式会社竹中工務店入社。1994年、同社取締役技術研究所長。1998年、財団法人建設業振興基金常勤理事。2004年より、早稲田大学理工学研究所客員研究員。2008年より、社団法人日本鋼構造協会名誉会員。
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小林紳也(こばやし しんや)
1936年、樺太生まれ。1960年、早稲田大学第一理工学部建築学科卒業。同年、日建設計工務株式会社(現、株式会社日建設計)入社。東京本社構造部副部長、設計部長、理事東京本社技師長を経て2001年に同社を退社。おもな著書に『新建築学大系 25 構造計画』(彰国社、共著)、『これからの耐震設計』(日本建築構造技術者協会、共著)など。
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<正誤情報>
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<目次>
第1章 人はなぜ超高層ビルを建てるのか?
1-1 人がもつ高さへのあこがれ
1-2 超高層ビルの歴史を知る
1-3 なぜ超高層ビルを建てるのか
1-4 超高層ビルの高さの限界は?
1-5 超高層ビルで土地を有効利用
第2章 超高層ビルの設計方法
2-1 設計の最初に考えること①
2-2 設計の最初に考えること②
2-3 受ける力と構造形式の関係
2-4 各種構造の特徴を知る
2-5 地震と風ではどちらが危険?
2-6 超高層ビルの図面の書き方
第3章 超高層ビルの施工方法
3-1 超高層ビルは誰がどうつくる?
3-2 超高層ビルと地盤の関係は?
3-3 まずは地下工事・基礎工事
3-4 続いて躯体工事
3-5 外装と内装の仕上げ工事
3-6 最後は設備工事
3-7 建築工事と天候の関係は?
第4章 超高層ビルの建築に必要な機械
4-1 必要なものを移動する機械
4-2 建築に必要な穴を掘る機械
4-3 寸法や傾斜などを測る機械
4-4 建築ロボットあれこれ
4-5 大活躍するタワークレーン
4-6 クレーンの山登りと山下り
第5章 超高層ビルを快適にする仕掛け
5-1 超高層ビルのエレベーター
5-2 超高層ビルは日射で熱くなる
5-3 水を高層階に運ぶ仕組み
5-4 超高層ビルの縁の下の力持ち
5-5 毎日のゴミ処理はどうするのか
5-6 重要なビルの出入りと交通
第6章 超高層ビルの安全を守る技術
6-1 日本の地震対策~構造編
6-2 日本の地震対策~設備編
6-3 「長周期地震動」の恐怖とは?
6-4 風圧低減設計とビル風対策
6-5 超高層ビルの火災対策
6-6 防災センターの仕事は?
第7章 超高層ビルの豆知識
7-1 窓はどうやって清掃するのか
7-2 超高層ビルの電波障害対策
7-3 超高層ビルの寿命は?
7-4 地震や風でも壊れない外壁
7-5 空港と超高層ビルとの関係
第8章 未来の超高層ビルテクノロジー
8-1 ビルの長寿命化技術の進化
8-2 地下は何階まで利用できるか?
8-3 超高層ビルはどう壊す?
第9章 世界の超高層ビルを見てみよう
続々登場する超高層ビル
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