現代の機械工学が対象にする分野はさまざまです。それゆえ、機械工学はもっともつぶしがきく分野だともいわれます。新しい機械を発想し、それを形にするのは、基本のしくみを知り、それを自在に組み合わせるやわらかい頭脳が必要です。この本では、身近な電気製品の安全性を高めるしくみや、自転車やバイクがどのように考えてつくられているのかなどを、個々のしくみから、やさしく解説しています。先人や現代人の知恵から生まれた多くの機械が、街をつくり、暮らしを守り、人々の活動を支えています。生活の中から機械のおもしろさを感じ取っていただきたいと願っています。

誰もがほしがる 暮らしに役立つ 機械をつくる!
『「機械工学」のキホン』
著者:小峯龍男(こみね たつお)
定価:1575円(税込み) 色数:オールカラー
刊行:2010年5月 ISBN:978-4-7973-5686-1
<著者>
小峯龍男(こみね たつお)
1953年東京都生まれ。1977年に東京電機大学工学部機械工学科を卒業し、現在は東京電機大学高等学校教諭。NPO法人科学技術立国創生を推進する会に所属。自動車いじりや絶版バイクのレストアを趣味とする。また、ロボット工作・電子工作教室を主宰し,年間延べ300名ほどの小中学生と工作を楽しんでいる。著書に、『機構学の「しくみ」と「基本」』『電子回路の「しくみ」と「基本」』(技術評論社)、『図解 わかるメカトロニクス』(講談社)、『いちばんわかるシーケンス制御』(ナツメ社)『よくわかるメカトロニクス』(東京電機大学)などがある。
<目次>
第1章 家の中の機械を考える
001 電気ポットを見てみよう① 倒れても安全な弁のしくみ
002 電気ポットを見てみよう② 弁を閉じるしくみ
003 電気ポットを見てみよう③ ポンプとモータ
004 電気ポットを見てみよう④ ポンプの中身
005 電気ポットを見てみよう⑤ 身近な制御
006 電気ポットを見てみよう⑥ マイコンとセンサー
007 洗濯機を見てみよう① いろいろなセンサー
008 洗濯機を見てみよう② 水の量を見るセンサー
009 洗濯機を見てみよう③ センサーと安全対策
010 洗濯機を見てみよう④ アクチュエータ
011 家庭の安全見張り番① 火災警報器 熱の検出
012 家庭の安全見張り番② 火災警報器 煙の検出
013 熱を吸い上げるヒートポンプ① エアコン・冷蔵庫の動き
014 熱を吸い上げるヒートポンプ② エアコン・冷蔵庫のしくみ
COLUMN 電気製品も機械工学?
第2章 街を歩いて機械を考えよう
015 坂道も楽々、電動アシスト自転車① ハイブリッドのしくみ
016 坂道も楽々、電動アシスト自転車② ワンウェイクラッチとセンサー
017 ビルの自動ドアの安全を守るしくみ センサーとドアエンジン
018 自動ドアのいろいろ 電車とバス
019 電車のロングレールで快適走行 レールの溶接方法
020 線路、路面、自転車の傾き カントと円運動
021 ロープエレベータのしくみ トラクション式と滑車
022 油圧エレベータのしくみ 液体アクチュエータ
023 身近な小型水力発電所 自動水栓
024 水深1000mからのポンプアップの実際の揚程 海洋深層水
COLUMN 日常の中の機械談義のタネ
第3章 機械の仕事としくみ
025 自転車をこぐ動きを考える リンク機構
026 自転車に見るブレーキのしくみ いろいろなブレーキ
027 ブレーキで減速する理由 エネルギーの変換
028 上り坂と加速時の立ちこぎの効果 回転とトルク
029 自転車をこぐ仕事 仕事と動力
030 回転の比を表す速度比 変速機
031 変形に強い三角構造 フレーム構造
032 車軸にかかる荷重を図で考える① トラスの支点反力
033 車軸にかかる荷重を図で考える② トラスの支点反力
034 フレームに発生する力を考える① トラスの内力
035 フレームに発生する力を考える② トラスの内力
036 自転車はつり下げられている スポーク周辺の部材
COLUMN 自転車と機械
第4章 スクータのCVTとバイクの中身
037 小型スクーターの変速機を見る① ベルト式CVTのあらまし
038 小型スクーターの変速機を見る② ドライブプーリの動き
039 小型スクーターの変速機を見る③ クラッチとドリブンプーリの動き
040 小型オートバイのエンジンを見る① 欠けたギヤ
041 小型オートバイのエンジンを見る② 変速機
042 小型オートバイのエンジンを見る③ 摩擦多板クラッチ
043 小型オートバイのエンジンを見る④ エンジンとはなんだろう
044 小型オートバイのエンジンを見る⑤ バルブ開閉機構
045 小型オートバイのエンジンを見る⑥ バルブの組み込み
046 小型オートバイのエンジンを見る⑦ シリンダの組み立て
047 小型オートバイのエンジンを見る⑧ オイルポンプ
COLUMN ベルト式CVTが実用化されるまで
第5章 機械のコミュニケーションは図面から
048 デザインを理解してもらうにはビジュアルな図を描こう 透視図
049 センスで描けなければ、セオリーで描く 透視図法
050 光を表現する「かげ」のつけ方 陰影法
051 機械図面の基本 第三角法投影図
052 見取り図のコツはだ円 円の斜投影図
053 物体を切る 切断と断面図
054 曲面の組み合わせを表す方法 相貫体
055 Vブロックの製図例① 2面図
056 Vブロックの製図例② 標題欄の情報
057 Vブロックの製図例③ 加工を指示する記号
058 豆ジャッキの製図例① 組立図と部品図
059 豆ジャッキの製図例② 図面と加工方法
060 豆ジャッキの製図例③ 形を表す約束事
COLUMN 写真は引き算、図面は足し算
第6章 機械で扱う力を考えよう
061 エレベータで感じる体重の変化 力のしくみ
062 力はニュートン[N]、はかりはkg 力の単位と表し方
063 スパナの長さと力 トルクとモーメント
064 ものを動かすのが機械の仕事 仕事と動力
065 止まっているものが動きだすまで 摩擦と斜面
066 ものを引き上げるしくみ 滑車と仕事
067 鉄だって伸びて曲がる 力と変形
068 材料にもストレスがある 荷重と強さ
069 横のものを縦にする 形と強さ
070 熱い冷たいは金属も苦手 材料と熱
COLUMN 機械はかたくしなやかなもの
第7章 モノのつくり方と材料
071 転がしてつくったねじ 転造
072 叩いてつくるじょうぶな製品 鍛造
073 この小さなくぼみは加工の跡 薄い板の溶接
074 棒状部品の加工法 旋盤
075 歯車をつくる方法 歯切り法
076 溶かした金属で入り組んだ形をつくる 鋳造
077 薄い材料を強く使う型材 圧延・引き抜き・押しだし
078 なめらかな表面を仕上げる方法 研削・超音波
079 性質の調整が自由な材料 ファインセラミックス
080 家庭の中のいろいろな材料 ステンレスやアルマイトなど
COLUMN 壊して調べる機械の強さ 日本の試験が世界記録更新なるか!
第8章 動く機械のしくみを考える
081 簡単なしくみで回転を変換 カム
082 締めつけるだけではない ねじ
083 回転伝達の必需品 歯車
084 回りながら回る歯車 遊星歯車
085 動力を遠くへ伝える ベルトとチェーン
086 回転させたまま動力を断つ クラッチ
087 機械の安全を守る ブレーキ
088 回転をなめらかに変速 CVT
089 いったりきたりをつくるしくみ リンク
COLUMN 機械は先端基盤技術なのです
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