鳥の骨格標本を子どもたちに見せても、恐竜を連想することはなかった。でも、鳥類は恐竜そのものだという学説まであるのは、なぜだろう? 著者がライフワークとする「骨の学校」を通して、鳥たちと恐竜との接点を探ってみると、身近なフライドチキンにも進化の謎が見え隠れし、鳥たちの多様な生き様が見えてきた。恐竜と鳥との比較ばかりではなく、生き物が持つ“れきし”と“くらし”の進化論をひもとく。

食卓の骨には進化のナゾがつまっている
『フライドチキンの恐竜学』
著者:盛口 満(もりぐち みつる)
定価:1000円(税込み) 刊行:2008年6月 ISBN:978-4-7973-4694-7
<著者プロフィール>
盛口 満(もりぐち みつる)
通称ゲッチョ。フリーライター、イラストレーター。1962年、千葉県生まれ。千葉大学理学部生物学科卒。自由の森学園中・高等学校理科教諭を経て、2000年に沖縄移住。学校NPO珊瑚舎スコーレの活動に関わる。2007年より沖縄大学人文学部こども文化学科准教授。おもな著書に『骨の学校1~3』(木霊社)、『ゲッチョ昆虫記』『冬虫夏草の謎』(どうぶつ社)、『ゲッチョ先生の卵探検記』(山と渓谷社)など多数。
<担当編集者からのメッセージ>
本書の著者である盛口 満氏も書かれていますが、私たちにとって骨はそれほど身近な存在ではありません。フライドチキンはニワトリの骨の構造を知るかっこうの素材といえますが、いくつかのピースを集めると全身骨格ができるとは驚きでした。
本書は、恐竜の末裔(まつえい)が鳥類であるという最近の有力な学説に端を発して、鳥類と恐竜の似ているところと、そうではないところを、骨の比較から考察していきます。なぜなら、盛口氏が教える子どもたちも、盛口氏本人だって、どうにも納得がいかない話だったからです。大きさや外見を見ただけでは、似ても似つかないのが恐竜と鳥類ですが、調べていくと意外にも骨格に共通点が多いことがわかってきます。こうして、謎解きにも似た盛口氏の調査が始まり、しだいに話は多彩な鳥類の生態と進化の話へと進んでいきます。
本書にも登場しますが、私たちはヒトであるために、なんだか自分たちを標準と考えてほかの動物を比較しがちです。ところが、どちらかというとヒトは突然変異体のようなもので、進化の本流はむしろ鳥などの動物側にあるのだそうです。本書にはむずかしい話はなにもでてきませんが、科学と向き合う原点に気づかせてくれる本だと思います。
<目次>
第1章 チキンの骨に恐竜を探す
骨の学校/貧者の恐竜/謎の鳥の死体/指の骨は何本?/ニワトリはニワトリ
第2章 ダチョウの骨はおもしろい
ダチョウの宅配便/ダチョウの解体/ダチョウの骨/哺乳類と恐竜/水に浮く骨/胃石の謎
第3章 フライドチキンの骨探検
フライドチキンは何ピース?/フライドチキンの骨/リブの骨/サイとドラムの骨/ウイングの骨
第4章 耳と目の骨に見る歴史
アヒル汁の骨/アヒルの正体/クチバシの形/方骨のゆくえ/耳の骨/目玉の骨/食卓の恐竜
第5章 鳥の分類を考える
フラミンゴの骨/フラミンゴは“頭痛の種”?/鳥の分類群/ペンギンは鳥なの?/ペンギンの“れきし”/ニワトリの骨の特殊性/“飛ばない”進化はなぜ起こる
第6章 走る鳥たちの骨
ダチョウのヒナ/恐竜っぽい/エミューの宅配便/ヒクイドリの解剖/骨を継ぐもの





































































































































































