最新の観測技術と理論によって、この宇宙が生まれてきた姿が、かなりのところまでわかってきました。宇宙は、何もない真空のゆらぎから137億年もの時間をかけて星々を生み、銀河を育て、いまなお変化し続けています。本書では、銀河の母体となる暗黒物質にフォーカスしつつ、この宇宙創生の壮大な物語をつづってみたいと思います。

ハッブル&すばる望遠鏡が見た137億年宇宙の真実
『暗黒宇宙で銀河が生まれる』
著者:谷口義明(たにぐち よしあき)
定価:1000円(税込み) 刊行:2007年11月 ISBN:978-4-7973-4193-5
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<著者プロフィール>
谷口義明(たにぐち よしあき)
1954年、北海道生まれ。東北大学大学院理学研究科天文学博士課程修了後、東京大学天文台助手、同大学理学部天文学教育研究センター助手を経て、2006年に愛媛大学大学院理工学研究科教授に就任。2007年11月より愛媛大学宇宙進化研究センター長。専門は宇宙物理学、銀河天文学。著書に『カラー版 宇宙を読む』(中央公論社)、『暗黒宇宙の謎』『クェーサーの謎』(講談社)ほか多数。
<担当編集者からのメッセージ>
漆黒の宇宙に浮かぶ巨大な銀河……、私たちの太陽系が属しているのは天の川銀河ですが、宇宙には2000億個の恒星(太陽など)をもつ1000億もの銀河があるといわれています。まさに天文学(!)的数字ですよね。
本書は、この宇宙がどのように生まれ、広がり、星や銀河を生み出すにいたったかという現在の基本的な宇宙論を、基礎からわかりやすく解説しています。「宇宙はどうして暗いのか?」こうした素朴な疑問から、宇宙の見方がガラッと変わります。そんな大切なことに気づかせてくれる本です。
特に著者は根っからの天文学者であり、すばる天体望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡を使って宇宙の最深部(ディープフィールド:ゆえに宇宙の幼年時代)の銀河探索を行っています。また、COSMOSプロジェクトにも参加し、ダークマター(暗黒物質)の三次元画像のプロジェクトにも参加した経験から、観測者としてこの宇宙や銀河とどう向き合っていくのか(考えていくか)を、教えてくれます。
まだまだダークマターの正体などくわしいことはわかっていませんが、この宇宙が恒星や銀河などの星々だけでつくられているのではなく、目には見えない膨大な質量の物質があるからこそ、安定した存在できているというのは実に魅力的です。
そして、暗黒物質が集まるところには星が大量に生まれ、銀河を形成することが観測されています。悠久の時の流れではありますが、いまもこの宇宙は成長を続け、近傍の銀河は接近し、衝突し、超新星が爆発したあとのチリが集積しつつあるというように、輪廻転生を繰り返す活動的なものだということが、本書を読むことで気づいていただけたらと思います。
<目次>
第1章 暗黒の宇宙
1-1 宇宙は暗いのか
1-2 天の川を見る
1-3 銀河を見る
1-4 宇宙は暗い
第2章 暗黒宇宙の誕生
2-1 膨張する宇宙
2-2 ビッグバン
2-3 インフレーション
2-4 宇宙の誕生
第3章 銀河宇宙の誕生
3-1 銀河の産声
3-2 銀河の時代
3-3 銀河を操るもの
3-4 進化する銀河
<そのほかの著者執筆タイトル:共著>
太陽系の誕生から第二の地球探し、ブラックホールシャドウ、最果て銀河まで
『宇宙はどこまで明らかになったのか』
編著:福江 純(ふくえじゅん)・粟野諭美(あわのゆみ)
執筆:吉川 真(JAXA)・小久保英一郎(国立天文台)・田村元秀(国立天文台)・米徳大輔(金沢大)・高橋労太(東大)・渡會兼也(大阪教育大)・大須賀健(立教大)・加藤成晃(筑波大)・谷口義明(愛媛大)・杉山 直(名古屋大学)
定価:1000円(税込み) 刊行:2007年6月 ISBN:978-4-7973-3731-0
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