ヒトの特異な行動様式は、当然、遺伝子の変化の結果です。私たちが感情や欲求と呼ぶのも例外ではありません。行動がどれだけ遺伝子によって決定されるかを探ることは、重要なテーマになっています。本書は、アリストテレスの古代から近代の行動学の研究をたどり、現代の分子遺伝学が解明した行動する“本能”の正体に迫ります。

遺伝子・脳・生命の探求
『行動はどこまで遺伝するか』
著者:山元大輔(やまもと だいすけ)
定価:945円(税込み) 刊行:2007年7月 ISBN:978-4-7973-3889-8
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<著者プロフィール>
山元大輔(やまもと だいすけ)
1954年、東京都生まれ。1976年、東京農工大学農学部卒。理学博士(北海道大学)。ノースウエスタン大学医学部博士研究員、1999年に早稲田大学人間科学部教授に就任。同大学理工学部教授を経て、現在、東北大学大学院生命科学研究科教授。同大学理学部生物学科教授。日本遺伝学会評議員。専門は行動遺伝学。著書に『男と女はなぜ惹きあうのか』『心と遺伝子』(中央公論新社)、『浮気をしたい脳』(小学館)など多数。
<担当編集者からのメッセージ>
本書のタイトルになっている「行動」とは、体内時計や性行動といったかなり本能に根ざした行動のことです。最近の遺伝子研究では、こうした行動を左右する遺伝子が特定されており、それは進化し、遺伝することがわかってきました。
たとえば、宵っ張りの遺伝子をもつ一族と、早寝早起きを日課とする一族がいることになります。性についても、異性を好きになるか、同性を好きになるか、いろいろなパターンが考えられますが、そうした傾向が個体だけにとどまらず代々遺伝するともいえるでしょう。
ダーウィンやメンデルらに始まる生物学の研究史は、数々の天才的科学者によって整理され、体系づけられてきました。そして大きなターニングポイントとなったのが、ヒトゲノムの解析です。これによって遺伝子がマッピングされた結果、遺伝子レベルで生体反応を調べる基礎が確立したといえます。
本書は、生物学がたどった道筋を概略ながらポイントごとに解説しています。こうした流れを見てみると、前後の関係がわかりやすく、個々の発見や主張がどのような影響をもたらしたかも見えてきます。教科書などはどうしても単元ごとのまとめになると思いますが、本書のように一度、研究史という視点で通して見ることをお勧めします。
後半は、著者が取り組んでいる性行動と遺伝子の関わりについて説明されています。最新の脳研究の話題にもふれられており、分子生物学のいまを知るには役に立つと思います。
<目次>
第1章 生物学はこうして始まった
第2章 動物行動学の先駆者たち
第3章 神経科学の誕生
第4章 行動を支える脳の仕組み
第5章 DNAの発見から組換え技術の確立まで
第6章 行動のDNA
第7章 性行動を分子で読み解く



















































































































































































































































