乾電池に充電できるとしたらノーベル賞級の発見になるけれど、それは電池の反応式からもムリ。二次電池の充電とは、ほっとけば勝手に結婚してしまう二人に外部から圧力をかけて無理やり引き離すのと同じだから、そうなると二人の愛はますます激しく燃え上がる。…などなど、かってないユニークな語り口で、ボルタ電池から最新電池までの仕組みをひも解く。

乾電池から未来型太陽電池まで
『進化する電池の仕組み』
著者:箕浦秀樹(みのうら ひでき)
定価:945円(税込み) 刊行:2007年12月 ISBN 4-7973-3788-5
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<著者プロフィール>
箕浦秀樹(みのうら ひでき)
1944年生まれ。名古屋大学大学院工学研究科金属工学専攻終了。以後、岐阜大学にて、電気化学や無機材料化学の教育に携わりながら、特に半導体と溶液との界面を利用する光電変換デバイスの研究開発に従事。現在は、岐阜大学大学院工学研究科教授、副研究科長(副学部長)を兼任。岐阜県新エネルギー導入研究会太陽電池部会長なども兼ねる。著書は『薄膜太陽電池の開発最前線』(エヌ・ティー・エス)、『色素増感太陽電池および太陽電池の最前線と将来展望』(情報機構)など、色素増感太陽電池に開発専門書(いずれも共著)。
<担当編集者からのメッセージ>
ふだんなにげなく使っている電池。ノートパソコンやケータイなどのモバイル用途で電池切れは致命的ですが、そんなときに電池のありがたみをしみじみと感じます。
いまや電池の主役は、リチウムイオン二次電池(充電池)だと思いますが、その性能がケータイのサイズを決めるといっていいかと思います。もちろん使い捨ての一次電池もマンガン電池をはじめとして、まだまだ現役です。
さて、静電気に代表される電気を人類が有効利用できるようになったきっかけは、ボルタの電池からです。当時は、ボルタ電池をいくつも直結して各種の科学実験が行われました。実は、ボルタ電池やその後のダニエル電池は、身近な素材で簡単に作ることができます。本書でも紹介されていますが、電池といえばお店で買ってくるものだと思いこんでいる子どもたちには、電池の自作は科学(化学)を身近に感じてもらういい機会になるでしょう。
本書には、こうした一次電池や充電可能な二次電池の基本的な構造が説明されており、さらにはこれからの未来を担う燃料電池や太陽電池についてもふれています。特に著者は、色素増感型太陽電池を研究されている立場から、この光エネルギーから電気を生み出す太陽電池の仕組みを、わかりやすく説明しています。
電気を光に変えるのは、電球やLEDを考えるとわかりやすいのですが、光を電気に変える仕組みは簡単に説明できないと思います。とはいえ、ハイブリッド車や電気自動車、燃料電池車が今後登場してくる時代でもあるので、電池の性能はますます重要になってきます。本書には基礎的な事柄がポイント別にまとめられておりますので、電池の過去から未来への進化を俯瞰(ふかん)するにも役立てていただけると思います。
<目次>
第1章 乾電池とグレープフルーツ電池
電池に囲まれている生活
乾電池を解剖してみよう
グレープフルーツが電池になる!
11円電池を作る
グレープフルーツ電池のパワーアップ!
グレープフルーツ電池の働き具合をチェックする
明かりはともるかな?
自分でやってみよう!
第2章 電池のイロハ
「金欠病」の文句はイロハの「イ」
グレープフルーツ電池で何が起きたか
ボルタ電池とダニエル電池
イオン化傾向を数値化する
金属がさびるのは電池の仕業!?
第3章 乾電池とリチウム電池 <一次電池>
実用電池は弱肉強食の世界
最もたくさん作られている電池 乾電池
乾電池の兄貴 アルカリ電池(アルカリ乾電池)
一次電池の王者 リチウム電池
第4章 車のバッテリーからケータイの電池まで <二次電池>
二次電池化は時代の要請
自動車のバッテリー 鉛蓄電池
電気シェーバーの電池 ニカド電池
ニッケル--水素電池
ケータイの電池 リチウムイオン電池
"嫌われ金属"の悲しい運命
第5章 燃料電池と太陽電池
電池というより発電所の仲間?
燃料電池
新エネルギーの旗手 太陽電池
シリコン太陽電池
太陽電池の仕組み
第6章 電池らしい顔をした太陽電池 <湿式太陽電池>
浸すだけで太陽電池!?
本多--藤嶋効果の発見
水が光で分解されるわけ
可視光線で水を分解するのははかない夢?
再び脚光を浴びる湿式太陽電池
グレッツェル先生のブレイクスルー
色素太陽電池は本当に低コストか?
色素太陽電池のユニークなところ
問題点はないの?
第7章 ユビキタス社会と電池
ユビキタスって何?
フィルム型カラフル太陽電池 レインボーセル
色素太陽電池のプラスチック化
酸化亜鉛が有望!
レインボーカラーの酸化亜鉛膜
"レインボーセル"の誕生
































































































































































